コッツウォルズの亜麻畑

コッツウォルズの亜麻畑

2018年1月25日木曜日

野鳥を守るガーデニング


日本でも野鳥は減少傾向で、一部は絶滅が危惧されています。里の鳥のツバメ、ヒバリ、スズメ、水鳥のシギやチドリなどなじみの鳥たちが減少しているそうです。

ガーデナーズワールド誌では英国王立鳥類保護協会のエイドリアン・トーマス氏がイギリスの各地での現状を紹介しています。そして、どうしたら鳥の現状を改善するのを助けられるかも紹介されています。


英国王立鳥類保護協会では毎年、50万人が暖かい一杯のお茶をもって庭に出て庭を訪れる鳥の数をカウントして集計しています。最近の傾向は、ウタツグミ、スズメ、ホシムクドリなどが激減し、ヤマバトやゴシキヒワは少し増えているようです。イギリスのそれぞれの地域で見られる鳥の種類には、周囲の自然環境、庭の広さ、そして気候が影響します。

スコットランド諸島では、コマドリは少数、スズメやホシムクドリは多いそうです。
そのほかの地域についても少ない鳥、多い鳥が紹介されています。



そして、野鳥たちを助ける方法が紹介されています。
ホシムクドリは芝生にいる虫が好きで、芝生には殺虫剤はかけないようにしましょう。
餌箱はいつも洗って清潔に。
スズメにはヒマワリの種と、巣箱を。
シジュウカラの仲間もヒマワリの種が好き。
リンゴの実を残してあげましょう。
バードバスが凍っていたらお湯で溶かしてあげましょう。
などなど・・


庭に鳥がくるとうれしいものですね。鳥たちがたくさん来てくれるようなガーデンにしたいものです。




2018年1月22日月曜日

人気ガーデナーとガーデンツアー


人気のガーデナーとのガーデンツアーは日本でも時々行われて、とても人気を博していますが、イギリスでも同じです。

モンティー・ドン氏はBBCテレビの園芸番組「ガーデナーズワールド」のメインの司会者で、番組の司会やさまざまなガーデニングの紹介は自邸の庭で撮影され、イギリスでもっとも有名で人気のあるガーデナーです。BBCが同じガーデナーズワールドという名前の園芸雑誌も毎月発行していて、彼は雑誌でも連載記事を持っています。

そのモンティーさんが一緒にガーデンを回るガーデンツアーの広告がガーデナーズワールド誌に載っています。5月の末から6月の初めにアイルランドのガーデンを回るツアーで、基本料金は2265ポンドとのことです。

Monty Don


私も是非行ってみたいですけど、すぐに定員いっぱいになりそうですね。





2018年1月19日金曜日

自然の組み立てコラージュ


今回は、とても個性的な自然素材を使ったコラージュアートの紹介です。
(ガーデンイラストレーテッド誌の2017年の最終号)

オランダのユトレヒトにあるアン・テン・ドンケラーさんのスタジオの壁には、彼女がフラワーコンストラクション(花の組み立て)と呼ぶ三次元のコラージュが飾られています。

本物の押し花と、古い本の花の写真の切り抜きを組み合わせて、昆虫の標本を飾るのに使う白いフォームボードに細いピンで刺して立体的に配置し、独特の雰囲気の花の風景が表現されています。

アンさんは花や花柄をフレームに吊り下げてドライにし、フラワーコンストラクションのほか、
モビールをつくったりするのに使います。



ドライにした植物の茎に別の植物の花の写真の切り抜きをつけたりしています。下の写真で使った茎はスイートピーや雑草の茎だそうです。





2018年1月15日月曜日

小さな庭に最適なコンパクトなクレマチス・モンタナ


春に株全体を覆い尽くすように花が咲くモンタナ系のクレマチスはクレマチスの中でもとくに多花性で見応えがあります。

ガーデンイラストレーテッド誌の2017年最後の特別号には、このモンタナ系が紹介されています。その多くが数メートル以上、時に10メートルを超すような旺盛な成長をしますが、小さな庭でも育てられるコンパクトな品種も含めて、サリスベリーにあるナーセリーBy The Wayから紹介です。


左は一重の花が美しいバイザウェイ、右はコンパクトな品種のフリーダ

コンパクトな品種、左はマージョリー、右はヴェイチ

コンパクトな品種、左はヴァンゴッホ、右はプリムローズスター

大きく育つ品種、左はジャイアントスター、右はグランディフローラ

大きく育つ品種、左はヴィクトリアウェルカム、右はマリリン



2018年1月11日木曜日

お金は使うほど良い庭ができる?


Gardeners’ World誌の連載コーナー、Over the fence(垣根越し)
異なる立場の2人があるテーマ、疑問に対して意見を述べるのですが、それぞれの意見に、もっともだ、とか、それは違うんじゃないか、とか、読んでいるといろいろ考えさせられます。

1月号では「お金は使うほど良い庭ができるか?」がテーマです。




ガーデンデザイナーのアレクサンダーシンクレアさんの意見は・・

 庭に涙が出るほどたくさんのお金をかけることはできます。何かインスピレーションが必要なら、デザイナーにお願いしましょう。新しいパティオが必要?中世の修道院の床に使われたヨークストーンやイタリアの丘の大理石はいかが?チェルシーフラワーショーで見た大きな木々はどうですか?腰掛けるところが必要なら、特別注文したオークの揺れるベンチはいかが?
 ちょっと軽薄すぎましたが、しかし実際、完璧に敷石をしいたパティオは大きな楽しみを与えてくれ、心地よいベンチにもぴったりの場所にしてくれます。いちばん大きな投資は、あなたが楽しめるようなガーデンをつくる手伝いをしてくれる良いデザイナーにするべきです。
 「品質はずっと記憶されるが、値段は忘れられる」という言葉を聴いたことがあります。その通りだと思います。最初に支払いする時は愉快ではないでしょうが、そのあとには幸せな長い月日が待っているでしょう。誰でもできる余裕があるわけではありませんし、夢の庭を実現するための唯一の方法でもありませんが、お金をつかうことで物事を早く動かすことはできるものです。まさしく、時は金なりです。

といった意見です。



これに対してサセックスの小さな田舎のガーデンをもつガーデンライターのヘレン・イェムさんの意見は・・

 手付かずの広い土地を持ってどこから手を付けて良いか分からないけど庭づくりにはいくらでもお金をかけようといった人たちには、すばらしいデザイナーはゲームの流れを変えるような役割を果たしてくれるでしょう。たとえ小さなスケールでも、プロのデザインの魔法の杖を使えば分かるでしょう。
 でも、ほんとうにお金でより良い庭をつくれるでしょうか? 庭づくりの技巧に快感を感じる人にとっては、その楽しみには妥協の技が含まれて、とても個人的なことなのです。植物を増やすのに熱中する人は大金を温室に使うし、果物や野菜を栽培する人はたくさんの完璧なレイズドベッドやすてきなフルーツケージを欲しがるでしょうし、トピアリーに熱心なひとは日本製のよく切れる道具を欲しがるでしょう。個人的には私は花の世話に集中したいので、高い生垣の剪定や芝生の管理などのサービスに可能な範囲でお金を使うでしょう。園路を見た目のよい舗装にしたりしても少しも良い庭になった気がしません。
 デザイナーにお金をつかうのは明らかに少数派と思えます。私を含めた残りの大多数の人は、少しのお金をうまく使えばガーデンのケーキにお砂糖をまぶすことはできるでしょうし、少しの予算でも素敵なガーデンを作ることができると私ははっきり思います。でも一夜にしてそれは実現しません。より良い庭は、育てることが好きで、しかもよく読み、観察し、他の人から学び、そして何より自分の失敗から学べるような人によって長い時間をかけてできるものです。

とおっしゃいます。

さて、あなたはどう思いますか?