コッツウォルズの亜麻畑

コッツウォルズの亜麻畑

2017年9月29日金曜日

プールのあるガーデン その2


前回に続いて、ガーデンズ・イラストレーテッド誌で紹介されているプールのある庭です。前回のまわりを囲まれたシークレットガーデンとは対照的に、今回は周囲に開かれた開放的なガーデンです。

フランスの南西部の国立公園内にある10エーカー(約4万平米)の庭で、敷地の周囲にはなだらかな起伏のある丘が広がっています。42年間の音楽プロデューサーとして都会に暮らしたオーナーが7年前にここを購入、オランダのガーデンデザイナーに依頼して作っています。

その特徴は、周囲のなだらかな山や谷を借景として、柵や生垣で囲わずに周囲の風景に溶け込んだつくりです。アイランド型の花壇の形も流れるような形にして、テラスから眺めたときに周囲の風景と一体化するようにデザインされグラス類などが植栽されています。

もともとあったプールの横に自然の池を配置して、水の浄化を薬品に頼らずに自然の作用で浄化された池の水を利用しているようです。







このガーデンは、現在B&Bとして宿泊できるようです。
 (住所 Mas del Lum, Boussac, 46100 Figeac, Lot, France)



2017年9月24日日曜日

プールのあるガーデン その1


池やプールのある庭はあこがれですが、今月のガーデンズ・イラストレーテッド誌ではたくさんの実例を紹介しています。広い庭だけでなく、比較的狭い庭の例もあり、まさにプールという感じのものから、見かけは自然な池なのに泳げるプールまでいろいろです。

今回はその最初に紹介されている、350平米という比較的狭い三角形の庭にプールを作った例を紹介します。

オランダのアムステルダム郊外にある庭です。長い年月放置されていた庭を新しいオーナーがガーデンデザイナーに依頼してプールのある秘密の庭をつくりました。


オーナーのできるだけ長いプールで泳ぎたいとの希望を考慮して、プールは土地の形状に合わせ細長い腎臓の形とし、その周囲にハードウッドを使ったデッキを設けています。

さらにその周りには、ヨーロッパイチイを低く剪定した生垣やススキで囲み、さらにプラタナスやクリなどの樹木で囲んで、シークレットガーデンの雰囲気を作っています。





本当に素敵な庭、こんなシークレットガーデンでゆったりと過ごしてみたいですね。

2017年9月1日金曜日

都会の庭の問題解決法


都会の狭い庭での問題をニック・ベイリーが解決のお手伝い、都会のオアシスをつくります。


★最初の問題は・・「よそのお家から庭が丸見え」

 建てこんだ住宅街や周りに高い建物があったりすると、いつも見られているようで落ち着きませんよね。

そんなときの解決法、その1は・・パーゴラ
 常緑性のつる性植物を登らせれば、プライバシーが一部分ですが守られます。



解決法、その2は・・草丈の高いグラス
 ススキなどが通行人の視線から窓を見えにくくします。



解決法、その3は・・トレリスのパネル
 格子の大きさや這わせる植物にもよりますが、しっかりプライバシーを守ります。



★次の問題は・・「生き物がいない」

 生き物が来る庭にするには、食べ物、隠れ場所、巣を作る場所、そして水が必要です。
 うまくこれらを提供すれば、昆虫や鳥、哺乳類などが都会の小さな庭や、バルコニーにさえ来てくれるでしょう。

解決法 その1は・・鳥の餌やり器
 天敵から襲われない場所に2つ以上とりつけましょう。餌も小さな種やナッツなどを鳥の種類に応じて用意しましょう。



解決法のその2は・・木材と石のホテル
 いろいろな虫やカエルなどの住処になります



解決法 その3は・・緑の屋根の虫ホテル
 ハナバチやテントウムシなどが卵を産む場所や冬の住処になります。




★3つ目の問題は・・「見た目は悪いけど必要なもの」

 機能的に必要だけどあまり見た目の良くないものってありますね。結構スペースをとったりしますが、うまく庭と調和させて目立たなくする方法のヒントです。

解決法 その1は・・アップサイクル
 リサイクルしてより役立つ利用をするアップサイクルが盛んになってきています。パレットを自転車の固定具につかうことで、とても機能的かつスタイリッシュに生まれ変わります。



解決法 その2は・・小屋を目立たなくする
 目立たない濃い色に塗る、常緑の生垣や竹、つる植物を誘引したトレリスなどで隠す、といった方法があります。



解決法 その3は・・ごみ入れやリサイクル容器を隠す
 できれば隠す場所の上にも植栽ができるようにすると、スペースが有効利用できます。



★4つ目の問題は・・「保管スペースがない」

 狭い庭であっても、肥料や園芸用の道具、じょうろ、支柱などは必要です。でも狭い庭ではわずかのスペースも貴重。そのなかで上手に保管場所を確保する方法です。

解決法 その1は・・背が高く奥行きが短い棚をつくる
 そして棚の上にも植物や魅力的な雑貨をおくのもよいですね。



解決法 その2・・収納兼用の腰掛けスペース
 散らかりやすい園芸道具やおもちゃなどを安全に目に入らないところに保存できます。



解決法 その3・・収納場所の上にも植栽を可能にする
 作業しやすい高さの植栽スペースができます。自作するか組み立てキットを購入で。



★5番目の問題は・・「やせた土」

都会の庭は薄い土壌、栄養分のない土のことがしばしば。有機物を加えると土壌が改良されますし、培養土と入れ替える方法もありますが、ここではコンテナを使うアイデアを紹介。

解決法 その1・・作り付けのプランターやレイズドベッドを使えば、良質の培養土を入れられて問題解決です。



解決法 その2・・特殊な土壌を必要とする植物の栽培にはプランター
 酸性土、特に水はけの良い土、などでも、プランターなら容易です。



解決法 その3・・栄養に富む培養土を入れたレイズドベッド
 普通の畑に比べてずっと蜜に植え込んで栽培が可能です。



★そして最後の問題は・・「栽培スペースがない」
 
 バルコニーやデッキ、テラスなど土ではなく硬い表面のところが都会の庭では多くて、しばしば植栽スペースはたいへん限られます。そんなところでもプランターはもちろん、いろんな工夫で植物は育てられます。

解決法 その1は・・壁面緑化
 垂直の壁や塀などで植物を育てる方法で、オンラインで便利な道具が売られています。



解決法 その2・・簡単なパウチ・プランター
 どこにでも掛けられて、いろんなものが育てられます。



解決法 その3・・四角い植木鉢
 植木鉢どうしが隙間なく並べられ、角にもぴたっと嵌るので優れています。



都会の狭い庭、ベランダでも、工夫をすればいろんな植物が育てられ、美しい庭にできそうですね。